|
|
|
|
日本料理では平安時代(へいあんじだい)から調味料(ちょうみりょう)として、塩(しお)と酢(す)と酒(さけ)と醤油(しょうゆ)の四つが用(もち)いられてきましたが、これを食文化(しょくぶんか)的に見ると、日本の調味料の原点(げんてん)になるものと考えられます。 宮中(きゅうちゅう)で行われた大饗(たいきょう)といわれる公家(くげ)たちに賜(たまわ)った宴席料理(えんせきりょうり)にも、四種類(しゅるい)の調味料があり、各自(かくじ)で好(この)みの調味(ちょうみ)をして食べたもので、これを四種器(しゅき)と呼びます。 そして、この中の塩と酢は非常に重要(じゅうよう)な役割(やくわり)を果たすもので、酢は梅酢(うめず)を基本(きほん)とし、柑橘類(かんきつるい)の酢などが用いられました。 塩と酢は調理(ちょうり)をする上でも便利(べんり)なもので、塩でしめて、酢で洗ったり、酢じめにしたりすると生臭(なまくさ)みを消すことができ、保存性(ほぞんせい)も高めます。この塩と酢があれば、大概(たいがい)の食品(しょくひん)を加工調味(かこうちょうみ)して食べることができ、使い方の比重(ひじゅう)によって旨くもまずくもするものであります。そのような理由から、「塩梅」と書いて「えんばい」または「あんばい」と読ませて、調味の具合(ぐあい)をみるときの用語(ようご)としました。 この料理は塩梅がよいということは、調味がちょうどよくて旨いということになります。 料理をする場合によく加減(かげん)という言葉(ことば)を使いますが、火加減(ひかげん)、味加減(あじかげん)などといい、加減がちょうどよいというように、塩梅と同じような意味に使われます。加減というのは加えたり、引いたりすることで、ちょうどよいところにもっていくわけですが、塩梅も加減も共に味だけではなく、全てのものに幅広く利用されている言葉です。 加減が悪いということは、体の調子(ちょうし)が悪いときなどにも用いますが、ちょうどよい理想の状態(じょうたい)からはずれてプラス、マイナスのバランスの悪い状況(じょうきょう)を意味しています。 塩梅が悪いも加減が悪いも、ほとんど同じような意味として使われているわけです。 一般に料理は素材(そざい)を食べやすく、柔らかく、適当(てきとう)な固さに戻して、これに味付けすることと考えられることが多いようです。そこでしばしば「割り」という言葉が用いられ、砂糖(さとう)を何グラム、塩大匙(おおさじ)何杯、酢小匙(こさじ)何杯といった形で、その割合(わりあい)が理想的(りそうてき)であれば、旨い料理が食べられることになるはずです。つまり、いろいろの素材を加えれば濃厚(のうこう)になりますが、その場合でも、味の調和ということを考えなければ、本当(ほんとう)に旨いものはできないわけです。 加算(かさん)混合(こんごう)の料理に対して、素材の持ち味の中から、旨い成分(せいぶん)を引き出す方法と、まずい成分を引き出す方法により、理想的な味を作っていく料理を減算(げんさん)混合の料理といいます。日本料理はまさに減算混合の料理なのです。 「出汁(だしじる)を引く」、「アクを引く」、「湯引き」というのは、材料の中にある悪い成分だけを引き出して、よい成分だけを残して使う方法です。たとえばボラのように臭味(くさみ)のある魚を湯の中に通して、臭味成分だけを湯の中に引き出して残し、よい部分だけを使うという考え方に立ったものです。つまり、これは減算混合の料理というわけです。 日本料理にはこのように、味は淡泊(たんぱく)になり、簡浄(かんじょう)になっていくのです。 ◆注解◆ 酢--醋。 調味料(ちょうみりょう)―调料,作料。 宮中(きゅうちゅう)―皇宫。 公家(くげ)―朝臣。 宴席料理(えんせきりょうり)―宴会。 調味(ちょうみ)―调味。 役割(やくわり)を果たす―扮演重要的角色。 梅酢(うめず)―梅汁,腌咸梅子的汁液。 柑橘類(かんきつるい)―柑桔类。 塩でしめて―揉搓鱼肉使盐浸透。 酢じめ―揉搓鱼肉使醋浸透。 生臭(なまくさ)み―腥臭。腥味。 大概(たいがい)―大部份。 具合(ぐあい)―状况,状态。 「割り」―分配。 大匙(おおさじ)―大匙,汤匙。 小匙(こさじ)―小匙。 濃厚(のうこう)―浓厚。 「出汁(だしじる)を引く」―用海带、木鱼煮出的汤汁。 「アクを引く」―煮出涩味。 「湯引き」―用开水煮。 ボラ―鯔魚 淡泊(たんぱく)―清淡。 簡浄(かんじょう)―简单,美丽。
|
网友评论:日本料理の調味料(只显示最新10条。评论内容只代表网友观点,与本站立场无关!)
|
|
|
|